人間の欲望とプライドからの世界の紛争

Date

2015-03-01
金ヨンミ作。2011年3月3日出版.

「世界はなぜ戦うのか」

この本の始まりは内戦で犠牲されたドンチモルの女子大学生の記事を読んだ著者が、ドンチモルへ行った経験からだった。以後著者は世界紛争地域のPDになって、世界の紛争地域を取材した。

著者はその地域で起きている事柄が次世代には起きないことを望む気持ちを乗せて、自分の息子に、また次世代を任されている私たちに地球上の紛争に関して多様なお話を聞かせてくれた。

彼らはなぜテロリストになったのか

本を読んでいてずっと‘祈りしかほかにやれることはない’と思った。世界所々のいろんな事情を読んでただながされることはできないからである。そして次世代宣教師として献身しても、世界に対して全然関心を持っていなかった態度を悔い改めた。

特にこの本を通していままで全然考えていなかったことを沢山知った。たとえばアフカニスタンのテロ集団のタレバンに関しての内容である。‘なぜタレバンはそのようになるしかなかったのか’、‘なぜアフカニスタンという国はこのようになったのか’などである。これはタレバンとか無力な政府の問題だけではなかった。

人間の欲望とプライド、みずから節制できない情欲で固まった私たちの存在的罪が問題だった。特定の誰の問題だとはいえない、私たちの絶望的な実状を主に祈るしかなかった。

この本を通してみた、もう一つは‘義人は一人もいない’ということである。‘義人はいない、ひとりもいない(ローマ書3:10)のみ言葉が実在になる時間だった。銃とかたなで人を殺して、圧制してテロして・・・・こんなことをする人たちは勿論義人ではないのである。

そうだといってやられて被害をうけた人たちを義人だと言えるのか。決してそうではない。彼らも状況さえ整えれば復讐して殺す存在である事実からは避けられない。何より世界で起こっているすべてのことに無関心だった私も、義のないものであると気づかされた。

主の善はなくならない

本当に衝撃であり、心を痛めたイスラエルの話を覚えている。著者がイスラエルの子供に‘パレスタインにいる友達が沢山死んだので、心が痛いでしょう?’と聞くと、’大丈夫。その子達は人ではなく獣だから’と答えた。とても心が痛かった。

大人たちの怒りを子供たちにまで植えたのに腹が立ったが、そんな考えと価値観をもってイスラエルの次世代になって、また殺して殺される戦いを止まないその子達を考えると、本当に祈りしか出なかった。

しかし人間がどんなに悪くても、主の義は変わらない。主の善はなくならない。そうなのでもっと切実に祈りなさいと言ってくださっている。どんなに考えても彼らに必要なことは福音だけである。

この哀れな世界のために休まず祈っている聖霊様に従って私も祈る。世界が主の愛を知るように、世界の魂がこれ以上世界の戦いではなく、真理のための戦いをすることができるように。主が成し遂げてくださることを期待している! [GNPNEWS]

チェ・イジ(18歳。ヘブロン原型学校10年生)

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